顎骨骨髄炎とは
顎骨骨髄炎は、感染が骨髄に波及して発症した炎症です。骨髄の炎症ですが、同時に骨質や骨膜も侵される難治性の病です。顎骨骨髄炎は上あごと下あごのいずれにも発生しますが、下あごの特に臼歯部に頻発します。
顎骨骨髄炎の症状
顎骨骨髄炎になると、このような症状が発生します。
① あごが痛い
② 口腔粘膜や皮膚が腫れや、赤くなる
③ 歯がぐらぐらする
④ 歯をたたくと痛い
⑤ 晴れている側の下唇に知覚異常がある
⑥ 膿が出る
⑦ リンパ節が腫れる
⑧ 高い発熱
⑨ 食欲不振
⑩ 倦怠感
顎骨骨髄炎の原因
顎骨骨髄炎はこのような原因で発現します。
① 虫歯や歯周炎などの炎症
② 顎の骨折や主要などの二次感染
③ 抜歯後の細菌感染
④ 根管治療に使用した薬剤の刺激
⑤ 骨粗鬆症治療の薬剤「ビスホスホネート製剤」の利用後に、適切なコントロールを受けずに外科処置を行う
⑥ 全身疾患(糖尿病、栄養障害、免疫力低下、代謝障害など)
こんなときは要注意
発症のタイミングはさまざまですが、以下のような場合に顎骨骨髄炎に感染する確立が高まります。
① 虫歯に起因する歯性感染症にかかったとき
② 智歯周囲炎(親知らず)にかかったとき
③ 抜歯したとき
④ 顎を骨折したとき
⑤ 骨粗鬆症薬ビスホスホネートの服用暦がありながら、インプラント手術をしたとき
顎骨骨髄炎の治療
顎骨骨髄炎の診断には、X線検査、CT撮影、MRI検査、血液検査などのデータを必要とします。顎骨骨髄炎の診断が下ると、抗菌薬の点滴静脈注射、炎症を起こしている骨髄部分の抗菌薬による洗浄、炎症部の切除手術などが行われます。
顎骨骨髄炎の治療法のひとつにインプラント治療があげられます。
しかし、容易に選択しないほうがよいでしょう。
顎骨骨髄炎は様々な問題がありますので、慎重に治療方法を選びましょう。
インプラント治療の可能性があるかどうかは是非ご相談下さい。